線形数理計算技術
関数構築 GAMS (The General Algebraic Modeling System)
コストエンジニアリングに基づく、材料、反応、デバイス、及びシステム設計のコスト技術情報を数理計算に取込、新しいデバイスや、複合的エネルギーシステムの最適化と今までにない新奇なコンセプトの提案を行っています。この手法により、従来の人の知能のみで思いつかなかったコンセプト、組み合わせを、効率やエネルギー量、物理・経済・時間情報を数値化し数理計算することにより、瞬時に最適解を求めることができます。
電源モデルの基本構成、蓄電システムのパラメータ、電源システムの主要パラメータ(電源モデル例)(*引用文献2)
数理計算結果例
コストエンジニアリング評価値を活用して線形数理計算した結果例を示します。再生エネ+鉛蓄電池と水素蓄電で従来の組合せより電力単価が安価になることを見出しました。(*引用文献2)
最廉価蓄電ミックスモデル
短時間周期(30h程度)迄は鉛蓄電池、それ以上の長時間周期充放電では水素タンクでエネルギーをためた方が容量単価が安価であることがわかってきました。様々な組み合わせの中で、鉛蓄電池と液化水素タンク利用の水素蓄エネを組み合わせた太陽光電力システムが系統電力よりも安価であることがわかってきました。(*引用文献2)
最廉価蓄電ミックスモデル例を図に示します。太陽光発電や風量発電で得られた再生エネルギー電力を鉛蓄電池と水素蓄電(水電解装置+液体水素タンク+水素発電機)システムで平準化して需要家に供給システムです。容量20 TWh(放電時間333h)の水素蓄エネの経年設備投資額は、2.5 兆円/年(電解+タンク+タービン)となり、鉛蓄電池は、10 兆円/年(インバーター除く)になります。
また、この新しいコンセプトの20MW常時電力供給設備が系統電力より2円/kWh安く電力を供給できるとすると、初期総工費投資額の183億円に対して、投資回収年は9年になります。