研究内容
背景
明るく豊かなゼロカーボン社会の実現に向けた社会シナリオ・戦略の策定
- 定量的取組で将来の姿を予測(シナリオ)フォアキャスト
- 定量的取組で将来の姿を実現する道筋(戦略)バックキャスト
背景
我々は今までに、2050年のCO2排出ネットゼロのカーボンニュートラルと経済成長を両立する社会像の提案と、その社会システムの構築に向けた技術戦略策定を研究してきました。2050年の社会像、および社会システムの提案には、日本全体から放出されるCO2排出量と経済指標となるGDPとを科学的技術根拠に基づく定量的予測から求め、提案される2050年のいくつかの社会シナリオの中から最適な社会システムを見出して技術戦略にバックキャストしてきました。この最適な社会システムとは、環境重視の環境税、炭素税を国民が負担する社会システムでなく、産業界も人々の暮らしも安全安心して豊かに経済が循環する社会であり、科学技術の進展と共に、経済合理性を伴う産業の振興によるモノコトの「普及」が、経済成長の基本の姿と考えています。
一方、我々は、 CO2排出量と経済指標となるGDPとを科学的技術根拠に基づく定量的予測の手法として、あらゆるデバイス、装置、システム設備の製造物について、原料、材料からシステムまで製造プロセスを分析し、要素技術ごとに製造コスト/性能の数値で定量化することで技術コスト分析を行ってきました。CO2排出係数についても同様の手法をとっています。このアプローチを我々はコストエンジニアリングと称してます。また、コストエンジニアリングに基づく、材料、反応、デバイス、及びシステム設計のコスト技術情報を数理計算に取込、新しいデバイスや、複合的エネルギーシステムの最適化と、今までにない新奇なコンセプトの提案を行っています。この手法により、従来の人の知能のみで思いつかなかったコンセプト、組み合わせを、効率やエネルギー量、物理・経済・時間情報を数値化し数理計算することにより、瞬時に最適解を求めることができます。我々はこれらの技術を用いて、技術戦略と産業、社会システムと経済効果を見える化し、時系列的に環境―技術―産業―経済の関係性を明らかにしていくことをしています。
環境(ZC)ーZC技術モデルー経済モデル(他機関の検討)
- お金をかければZCは実現できる
- カーボンプライシング(炭素税)
我々の理念
世の中の発展(文化文明を築く)/ モノ・コトの普及
- 産業・生活で資本主義経済合理性の成立
- 価値のある科学技術(コスト/パフォーマンス)
CNかつ経済成長する社会システムの技術ミックスモデル