コストエンジニアリング技術
あらゆるデバイス、装置、システム設備の製造物について、原料、材料からシステムまでの製造プロセスを分析し、要素技術ごとに製造コスト/性能の数値で定量化することで技術コスト分析を行う手法です。CO2排出係数算出についても同様の手法をとります。このアプローチを我々はコストエンジニアリングと称します。
積み上げ式原価計算
例えば、電力コストを算出したい場合、供給できる装置自体の製造コストと燃料やメンテナンス費のランニングコストとから計算できます。その場合、供給装置の稼働率や劣化率、耐久時間が考慮されます。また供給装置自体の製造コストは変換効率、製造容量等が考慮され、固定費と変動費から計算できます。
ブロックフローダイアグラム(BFD)の作成
例えば再生エネを需要家まで電力として供給するときの電力単価を計算する場合、どのような工程でどのような設備、デバイスを使うかを想定する必要があります。また、前提として供給量と需要量を導入する必要があります。
プロセスフローダイアグラム(PFD)の作成
次に、蓄電池等の個別のデバイス、装置、システムの製造コスト算出を行うためにプロセスフローダイアグラムを作成します。下記には鉛蓄電池のPFDを示します。(*引用文献1)
製造コスト算出
最終的に、原材料の単価、各種用役単価、人件費を工程別に変動費と固定費に導入し、製造コストを算出します。CO2排出係数は、主にIDEA v2を用いて算出します。IDEA v2は一般社団法人 産業環境管理協会及び国立研究開発法人 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA 研究グループが提供するデータベース(2017年版)です。
(下表いずれも*引用文献1)